ecoinvent の EN15804 アドオンで EPD の一次エネルギー指標(PERE・PERM・PERT・PENRE・PENRM・PENRT)を出しています。
一次エネルギー指標を別に計算し直したり、累積エネルギー需要(CED)の手法を使ったりする必要はあるのでしょうか。openLCA の中でどう計算されているのかも知りたいです。木材なのに PENRM が 0 より大きく出るなど、発熱量から自分で計算した値と合いません。
1 件の回答
自分でモデル化するのは PERM と PENRM だけです。 残りの4つはアドオンの影響評価手法が自動で出すので、別に計算し直す必要はありません。
- PERT・PENRT: サプライチェーン全体の再生可能/非再生可能エネルギーの累積エネルギー需要から、低位発熱量で計算されます。石炭・ガス・原油などの基本フローから来る値です。
- PERM・PENRM: 通常は、宣言する製品と包装の低位発熱量で、フォアグラウンドだけについて計上します。最近の版のアドオンでは、PCR に従って、背景データベースからは既定で 0 になっています。このため、木材で PENRM が 0 より大きく出る場合は、使っているアドオンの版を確かめてください(回答者も最初に Nexus のどの版かを聞いています)。
- PERE・PENRE: 合計から材料利用分を引いた値(PERE = PERT − PERM、PENRE = PENRT − PENRM)として自動で出ます。
- どう計算されているかは、影響評価手法の該当する影響カテゴリを開くと確認できます。
PERM・PENRM を入れるには、自分のフォアグラウンドのプロセスに基本フロー Inherent LHV of declared product and packaging (renewable) / (non-renewable) を、製品と包装の低位発熱量の量で置きます。すると値が PERM・PENRM に加わり、同じ量が PERE・PENRE から引かれます。PERT・PENRT は変わりません。何も置かなければ PERM・PENRM は 0 のままで、PERE = PERT、PENRE = PENRT になります。なお、ecoinvent 3.11 の最初の EN15804 ライブラリでは、(non-renewable) のフローが PENRM・PENRE に特性化されていないという報告がありました。ライブラリは変更できない背景データで、現状ではライブラリ内のどこかのプロセスで使われているフローの特性化係数しか持たないため、どこにも使われていないこのフローの係数が抜けた、という説明です。ライブラリの作り方を開発側で直すこと、それまではこれらのフローを含む例のプロセスを入れたライブラリのパッケージを Nexus に上げることが、予定として書かれています。
PERT・PENRT に足さないのは、宣言する一次エネルギーは通常その製品や包装のもので、すでにサプライチェーンの奥の基本フロー(たとえばプラスチックの原料になる原油)として合計に入っているからです。足すと二重計上になります。一方、二次材料(負荷なしで入ってくる材料)では二重計上が起きないので、同じ値を PENRM/PERM と PENRT/PERT の両方に足すべきだ、という指摘に、回答者は「その通りだと思う」と書いています。そのための専用のフロー(Inherent LHV of secondary material)は、作ることもできる、という案として書かれているだけです。PERM の計算の不具合については EN15804 の PERM の計算がおかしい問題は直ったのでしょうか にあります。
